デスクトップ環境をサーバ上で稼働させ、その画面を端末に転送して利用する仕組み。
VDI(Virtual Desktop Infrastructure=仮想デスクトップ基盤)とは、利用者ごとのデスクトップ環境をサーバ上の仮想マシンで動かし、その画面だけを手元の端末に転送して使う仕組みです。
ここでデスクトップ環境とは「いつも使っているOSの画面・アプリ・ファイル一式」のことです。普通のパソコンではこれが手元の機械の中で動きますが、VDIではサーバの中で動き、画面だけが手元に届きます。
身近な例で考えると、テレビのライブ中継に似ています。番組(デスクトップ処理)はスタジオ(サーバ)で作られ、私たちのテレビ(端末)には映像だけが届きます。リモコン操作(入力)をスタジオに送り返している、と考えると分かりやすいです。
VDIでは、処理の役割がサーバ側と端末側ではっきり分かれます。
・サーバ側:各利用者のOSやアプリを実際に動かし、その「見た目(画面)」を作って端末に送ります
・端末側:キーボードやマウスの入力をサーバに送り、サーバから送られてきた画面を表示するだけです
端末側はほとんど処理をしないため、高性能なパソコンは必要ありません。そこで、最低限の機能だけを持つシンクライアント(=処理能力やデータ保存を最小限にした、画面表示中心の端末のこと)と組み合わせて使われることがよくあります。
上の図のように、「画面が下りてきて、入力が上っていく」というやり取りを高速に繰り返すことで、手元のパソコンを操作しているのと同じ感覚で作業できます。
VDIには次のような用途とメリットがあります。
・情報漏えいを防ぎやすい:データはすべてサーバ側にあり端末には残らないため、端末を紛失・盗難されても中身が漏れにくいです
・どこからでも同じ環境:会社・自宅・出先など、どの端末からアクセスしても同じデスクトップが使えます(テレワークに向きます)
・管理の一元化:OSやアプリの更新・設定をサーバ側でまとめて行えるため、端末1台ずつ作業する手間が減ります
・端末の更新が楽:処理はサーバが担うので、端末は安価・低スペックでよく、買い替えもしやすいです
一方で、処理をサーバに集中させるため、ネットワークが遅かったりサーバが停止したりすると作業に支障が出るという弱点もあります。安定した回線と十分なサーバ性能があってこそ、その利点を発揮できる仕組みです。
Q1. VDI(デスクトップ仮想化)の説明として最も適切なものはどれか。
Q2. VDIにおける手元の端末の主な役割として正しいものはどれか。
Q3. VDIのメリットとして適切でないものはどれか。