故障したときに復旧・修理のしやすさを示す度合い。
保守性(Serviceability)とは、故障したときに、どれだけ速く・楽に復旧や修理ができるかを示す度合いのことです。RASIS(システムを評価する5つの観点)のSにあたります。
身近な例で考えると、修理しやすい家電に似ています。壊れた部分だけをパッと交換できる製品は、すぐに直って使い始められますよね。反対に、分解が大変で部品も手に入りにくい製品は、直るまで時間がかかります。この「直しやすさ」が保守性です。
注意したいのは、保守性は「故障しないこと」ではなく「故障した後の対応の速さ」を見る観点だという点です。上の図解では、上段が「すぐ直る(保守性が高い)」、下段が「直すのに時間がかかる(保守性が低い)」システムを比べています。
保守性はMTTRという数値で測ります。MTTRは Mean Time To Repair の略で、日本語では平均修復時間=「故障してから直って動き出すまでにかかる平均時間」を意味します。
MTTRが短いほど、すぐに復旧できるということなので、保守性が高いと判断できます。たとえば故障から30分で直るシステムは、3時間かかるシステムより保守性が高いことになります。
保守性を高めるには「故障を早く見つけ、早く直せるようにする」工夫が中心になります。代表的な方法は次のとおりです。
・監視・障害検知の自動化:異常をすぐ知らせる仕組みで、故障の発見を早める
・交換しやすい設計(モジュール化)=部品を独立した部分に分けておき、壊れた部分だけを丸ごと取り替えられるようにする
・保守体制・予備機の確保:すぐ対応できる担当者と交換用の部品を準備しておく
・ログの整備:動作の記録を残し、故障の原因をすばやく特定できるようにする
身近な例で考えると、パソコンのメモリ増設に似ています。ねじを外してカチッと差し替えるだけで済むのは、部品が交換しやすい形(モジュール)になっているからです。こうした工夫はMTTRを短くし、保守性を高めます。さらに保守性が高いと停止時間が短くなるため、結果として可用性の向上にもつながります。
Q1. 保守性(Serviceability)の説明として最も適切なものはどれですか。
Q2. 保守性を測る指標であるMTTRについて、正しい説明はどれですか。
Q3. システムの保守性を高める方法として最も適切なものはどれですか。