FE EXAM

並列システムの稼働率(冗長化)

複数の装置を並列に接続して冗長化したシステム全体の稼働率。

INTERACTIVE VISUALIZATION
稼働
故障する確率
計算式
1−(1−A)(1−B)
全部故障する確率
全体稼働率
シナリオ
ステップ1 / 6
STEP 1/6並列に並んだ装置を見る装置Aと装置Bが並列(=同じ役割の装置を横に並べる形)につながっています。これは冗長化(=予備をもたせて二重にすること)の典型です。どちらも稼働率0.9(90%)です。
入力装置A稼働 0.90装置B稼働 0.90出力
全体稼働率の式
全体稼働率 = 1 − (1 − A)(1 − B)
      = 1 − (1 − 0.90)(1 − 0.90)
      = 1 − 0.010
      = 0.990
解説

📌
並列システムの稼働率とは

装置A装置B

並列システムとは、同じ役割の装置を横に並べてつないだ構成のことです。これは冗長化(=予備をもたせて二重・三重にすること)の代表的な方法です。

並列の最大の特徴は、どれか1つでも稼働していれば全体が動き続ける点です。すべてが同時に故障したときだけ全体が止まります。直列とは正反対の性質です。

身近な例で考えると、部屋に電球を2個つけておくのに似ています。片方が切れても、もう片方が点いていれば部屋は明るいままです。上のツールで▶ボタンを押すと、各装置の故障確率を掛けてから1から引き、全体稼働率が決まる流れを確認できます。

🧮
計算式の意味

並列システムの全体稼働率は、次の式で求めます。直列の「掛け算だけ」とは違い、故障する側から考えるのがポイントです。

全体稼働率 = 1 − (1−A)(1−B)

式を分解すると、それぞれの部分にちゃんと意味があります。
(1−A):装置Aが故障する確率
(1−B):装置Bが故障する確率
(1−A)(1−B):AもBも同時に故障する確率(=全体が止まる確率)
1 − (1−A)(1−B):止まる以外、つまり稼働している確率

つまり「全部同時に故障する確率」をまず計算し、それを全体(1=100%)から引いた残りが稼働率です。A=B=0.9なら 1 − 0.1 × 0.1 = 1 − 0.01 = 0.99 となります。上のツールで、赤い故障確率を掛けてから1から引く2段階の流れを見てください。

⚖️
直列との比較

同じ装置でも、直列につなぐか並列につなぐかで全体稼働率は大きく変わります。直列は各装置より低く、並列は各装置より高くなります。

項目直列並列
止まる条件1台でも故障全台が同時に故障
計算式A × B1−(1−A)(1−B)
0.9が2台0.81(下がる)0.99(上がる)

並列にすると全体稼働率が上がるのは、予備があることで「全部同時に壊れる」という低い確率まで持ちこたえられるからです。これが冗長化による信頼性向上です。重要なサーバを2台用意したり、ディスクを二重化したりするのは、まさにこの効果をねらっています。

練習問題

🎯
基本情報技術者 練習問題

Q1.稼働率0.9の装置2台を並列に接続したシステム全体の稼働率はいくらか。
A.0.81
B.1.8
C.0.99
D.0.9
Q2.並列システムの計算式 1 − (1−A)(1−B) のうち、(1−A)(1−B) が表すものはどれか。
A.少なくとも1台が稼働している確率
B.すべての装置が同時に故障する確率
C.すべての装置が同時に稼働する確率
D.1台だけが故障する確率
Q3.同じ装置を直列にした場合と並列にした場合の全体稼働率の関係として正しいものはどれか。
A.直列のほうが並列より高くなる
B.直列と並列はつねに同じ値になる
C.並列のほうが直列より高くなる
D.どちらも各装置の稼働率と等しくなる

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