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IaaS(Infrastructure as a Service)

仮想マシンやストレージなどのインフラをサービスとして提供する形態。

DIAGRAM
事業者が管理
利用者が管理

IaaS では仮想化・物理基盤までを事業者が管理し、利用者は OS から上を自由に構築・管理します。

利用者が管理事業者が管理アプリケーション利用者ミドルウェア・ランタイム利用者OS利用者仮想化事業者サーバ・ストレージ・ネットワーク事業者管理の境界
解説

📌
IaaSとは

インフラだけ借りて、上は自分で組み立てるOS・ミドルウェア・アプリ利用者が自由に構築仮想マシン・ストレージ・ネットワーク

IaaS(イァース、Infrastructure as a Service = サービスとしてのインフラ)とは、仮想マシン・ストレージ・ネットワークといったインフラ(基盤)をサービスとして提供する形態のことです。インフラとは、コンピュータを動かすための土台となる設備のことです。

身近な例で考えると、何もない更地と電気・水道だけを借りるイメージです。土地(インフラ)は事業者が貸してくれますが、その上にどんな家(OSやアプリ)を建てるかは利用者が自由に決められます。

3つの形態のなかで、IaaS はもっとも自由度が高い反面、OSの設定やソフトの導入を自分で行うため手間も大きくなります。「自分で細かく作り込みたい」という用途に向いています。

📌
提供範囲

利用者が管理事業者が管理アプリミドルウェアOS設定仮想化物理サーバネットワーク

IaaS では、事業者が管理するのは物理サーバと仮想化基盤までです。仮想化とは、1台の物理サーバを複数の仮想マシンに分けて使う技術のことです。

それぞれの担当範囲を整理すると次のようになります。
事業者が管理:物理サーバ、ストレージ、ネットワーク、仮想化基盤
利用者が管理:OSの設定、ミドルウェアの導入、アプリ、データ(OSから上すべて)

上の図解の境界線を見ると、IaaS では境界が一番下にあり、利用者が引き受ける範囲が最も広いことが分かります。そのぶんOSの種類やソフトの構成を細かく選べるため、自由度が最も高いのが特徴です。

📌
代表的サービス

クラウド上の仮想マシンを借りるAWS EC2GCEAzure VM

IaaS の代表的なサービスには次のようなものがあります。
AWS EC2:Amazonが提供する仮想マシンサービス(Elastic Compute Cloud)
Google Compute Engine:Googleの仮想マシンサービス
Azure Virtual Machines:Microsoftの仮想マシンサービス

いずれも「空っぽの仮想マシンを借りて、OSから自分でセットアップする」という使い方が共通しています。必要なスペックの仮想マシンを必要な台数だけ立ち上げられます。

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SaaS / PaaS / IaaS の比較

3つの形態は、「利用者がどこまで管理するか」で区別できます。下に行くほど(IaaS に近づくほど)利用者の管理範囲が広がり、自由度は高く、手間も大きくなります。

項目SaaSPaaSIaaS
提供されるもの完成アプリアプリの土台インフラ(仮想マシン等)
利用者の管理範囲データ・設定だけアプリ+データOS〜上すべて
自由度低い(手軽)中くらい高い
管理の手間最小中くらい大きい

覚え方のコツは、頭文字の「S・P・I」を「ソフト(Software)/土台(Platform)/基盤(Infrastructure)」と結びつけることです。提供される単位が、完成品 → 開発の土台 → 生のインフラ、と少しずつ「素の状態」へ近づいていくと整理すると分かりやすいです。

📌
IaaSを使うメリットとデメリット

メリットOSを好きに選べるスペックを自在に調整物理サーバ不要自由度が最大デメリットOS管理が必要セキュリティ設定も自己責任知識・手間が大きいSaaSより専門性が要る自由度の高さと管理の手間はセット

IaaS の最大の特徴は「最も自由度が高い」ことです。OSの種類・バージョン・ソフトの構成をすべて自分で決められます。しかし自由度の高さと管理の手間は表裏一体です。

なぜ手間が大きくなるのか。PaaS や SaaS では事業者がOS・ミドルウェアをあらかじめ設定・管理してくれます。IaaS では仮想マシン(=ソフトウェアで作った仮想のコンピュータ)の貸し出しがスタート地点なので、OSのインストール・設定・セキュリティパッチ(=脆弱性を直すための更新プログラム)の適用まですべて利用者が行います。

IaaS が向いているのは、「特定のOSやソフトを使いたい」「細かい設定を自社でコントロールしたい」という場合です。反対に、アプリ開発だけに集中したい場合はPaaS、ソフトをそのまま使いたいだけならSaaSを選ぶと、管理の手間を省けます。

📌
仮想マシンとは何か

物理サーバ(1台の実際の機械)仮想化ソフトウェア(ハイパーバイザー)仮想マシン 1OS・アプリ仮想マシン 2OS・アプリ仮想マシン 3OS・アプリ

IaaS でよく出てくる仮想マシン(Virtual Machine=VM)とは、1台の物理サーバをソフトウェアで複数の「見かけ上のコンピュータ」に分割したものです。それぞれの仮想マシンは、独立した本物のコンピュータのように振る舞います。

なぜ仮想化するのか。1台の高性能なサーバを分割することで、複数の利用者がそれぞれ専用のコンピュータを使っているように感じながら、実際には設備を共用できます。物理サーバを一人ひとりに用意するより、ずっと効率的です。この分割を担うソフトウェアをハイパーバイザー(仮想化を管理するプログラム)と呼びます。

利用者は仮想マシンを「1台のコンピュータを借りた」感覚で使えます。OSのインストールから始められ、スペック(CPUの数やメモリの量)も申し込み時に選べます。物理的な機器を購入・設置する手間がないのに、「自分だけのサーバを好きにカスタマイズできる」自由度はそのまま得られます。

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練習問題

Q1. IaaS の説明として最も適切なものはどれか。

Q2. IaaS において、利用者が管理する範囲はどれか。

Q3. 次のうち IaaS の代表的なサービスはどれか。

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