FE EXAM

平均待ち時間(Wq)

待ち行列モデルで、客がサービス開始までに待つ平均時間

INTERACTIVE VISUALIZATION
待ち時間 Wq
処理時間 1/μ
利用率 ρ
0.60
処理時間 1/μ
0.20
平均待ち時間 Wq
0.30
応答時間 W
0.50
λ(到着率)3.0
0.5μ未満
μ(サービス率)5.0
110
プリセット
計算式の展開
ρ  = λ/μ  = 3.0/5.0 = 0.60
Wq = ρ/(μ−λ) = 0.60/(5.03.0) = 0.30
利用率 ρ と平均待ち時間 Wq の関係(μ=5.0 固定)
利用率 ρ →Wq(待ち時間)00.250.50.751ρ=1Wq=0.30
客1人の体験時間(待ち + 処理)
待ち Wq=0.30
処理 0.20
客が体感する時間は待ち時間 Wq=0.30処理時間 1/μ=0.20の合計です。混むほど Wq の帯(オレンジ)が長くなります。
解説

平均待ち時間とは

到着サービス開始列に並んで待つ(Wq)処理Wq=この区間の平均の長さ

平均待ち時間 Wqとは、客が到着してから自分の処理が始まるまでに列で待つ平均時間のことです。処理そのものにかかる時間は含まず、純粋に「並んで待っている時間」だけを指します。

身近な例で言うと、スーパーのレジに並んでから、自分の番が来てスキャンが始まるまでの時間です。前に3人いれば、その3人がさばけるまでがあなたの待ち時間。混んでいるほど長くなります。上のツールで λ を上げる(=混雑させる)と、待ち時間の帯(オレンジ)がぐんぐん伸びるのが見られます。

Wq はサービス品質を測る代表的な指標で、コールセンターの「電話がつながるまでの待ち時間」やWebサーバの「レスポンスを待つ時間」の見積もりにそのまま使われます。

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計算式の意味

M/M/1モデルの平均待ち時間は、次の公式で求まります。

Wq = ρ / (μ − λ)

式の各パーツの意味を分解すると分かりやすいです。
分子 ρ:利用率(混雑度)。混んでいるほど待ち時間を押し上げる
分母 (μ−λ):処理能力の余裕(さばく速さ − 来る速さ)。余裕が小さいほど待ち時間が伸びる
・つまり「混雑度 ÷ 処理の余裕」という形になっている

計算例:λ=3、μ=5 のとき、ρ=3/5=0.6 なので

Wq = ρ/(μ−λ)
   = 0.6/(5−3)
   = 0.6/2 = 0.3(時間単位)

分母の (μ−λ) が小さくなるほど、つまりλがμに近づくほど Wq は急激に大きくなります。これがρ→1で待ち時間が爆発する正体です。

📈
利用率との関係

ρ小ρ→1で急増利用率が上がると待ち時間は加速度的に伸びる

平均待ち時間は利用率 ρ に強く依存します。Wq を「処理1回分の時間(1/μ)」の何倍かで表すと Wq ÷ (1/μ) = ρ/(1−ρ) となり、ρ が大きいほど倍率が跳ね上がります。

利用率 ρWq(処理時間の何倍か)ひとこと
0.51サービス時間1回分だけ待つ
0.84サービス時間の4倍待つ
0.99サービス時間の9倍待つ
0.9519サービス時間の19倍待つ

表のとおり、ρ=0.5 では処理1回分しか待ちませんが、ρ=0.9 では処理9回分も待たされます。利用率を0.5から0.9に上げると、平均的な処理速度はほとんど変わらないのに、待ち時間だけが9倍に膨らむのです。

身近な例で言うと、普段ガラガラのレジでも、セール日でρが0.95まで上がると行列が店外まで延びるのと同じ現象です。利用率が高くなると待ち時間が急激に増えるという関係が、Wq=ρ/(μ−λ) の公式に表れています。

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