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EVM(アーンドバリューマネジメント)

計画値と出来高・実コストを比較して進捗とコストを管理する手法。

INTERACTIVE VISUALIZATION
PV 計画値
EV 出来高
AC 実コスト
フェーズ
idle
SPI(スケジュール効率)
CPI(コスト効率)
シナリオ
ステップ1 / 6
STEP 1/6計画を立てるこれは全6週・総予算120万円のプロジェクトです。グラフの縦軸はお金(万円)、横軸は週です。まずは「いつまでにいくらぶん終わらせる予定か」という計画線を引きます。今は第4週時点で進み具合をチェックする、と考えてください。
04080120万円0123456PV
4週時点の評価
PV=80万円 EV=60万円 AC=75万円
SPI = EV / PV = 60 / 80 = 0.75遅れ
CPI = EV / AC = 60 / 75 = 0.80コスト超過
解説

📌
EVMとは

PVEVAC

EVM(アーンドバリューマネジメント)とは、Earned Value Management の略で、計画値と、実際の出来高・実コストを比較し、進捗とコストの両方を同時に管理する手法です。「アーンドバリュー」は「稼いだ価値(=終わった作業の価値)」という意味です。

身近な例で考えると、夏休みの宿題の進み具合チェックに似ています。「予定では半分終わっているはず(計画値)」「実際はどこまで終わったか(出来高)」「そのために何時間使ったか(実コスト)」を並べると、遅れているのか・効率が悪いのかが一目で分かります。

上のツールで▶ボタンを押すと、PV・EV・ACの3本の線を1本ずつ重ねていき、進捗の遅れとコスト超過を読み取る流れを確認できます。

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PV/EV/ACの意味

EVMでは、3つの値をすべて「お金(金額)」の単位にそろえて比べます。これがEVMの最大の工夫です。


PV(計画値):Planned Value。計画上、その時点までに完了しているはずの作業を金額で表したもの。例では第4週で80万円ぶん
EV(出来高):Earned Value。実際に完了した作業を、計画上の金額で換算したもの。例では60万円ぶん
AC(実コスト):Actual Cost。その出来高を達成するために実際にかかったお金。例では75万円

ポイントは3つの線の位置関係です。EVがPVより下なら「予定より作業が遅れている」ACがEVより上なら「同じ作業に予定より多くお金を使っている(コスト超過)」と読みます。上のツールでは、EVがPVを下回り、ACがEVを上回っているので、遅れとコスト超過が同時に起きている状態です。

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SPI/CPIの算出

3つの値から、進捗とコストの効率を表す2つの指標を計算します。どちらも1を基準にして良し悪しを判断します。

SPI = EV / PV / CPI = EV / AC


SPI(スケジュール効率指標):EV ÷ PV。1より大きければ予定より進んでいて、1より小さければ遅れている。例は 60/80 = 0.75 で遅れ
CPI(コスト効率指標):EV ÷ AC。1より大きければ予算より安く済んでいて、1より小さければコスト超過。例は 60/75 = 0.80 で超過

どちらも分子がEV(出来高)で共通している点が覚えるコツです。SPIは計画(PV)と比べ、CPIは実費(AC)と比べる、と整理しましょう。SPIもCPIも1を下回ったら危険信号で、上のツールの例のように両方0.7〜0.8だと「遅れていて、しかも高くついている」ので早めの対策が必要だと判断できます。

📌
スケジュール差異とコスト差異の読み方

0時間金額PVEVACSV=EV-PVCV=EV-ACマイナスなら遅れ・超過。評価時点の縦線で3点の差を読む

EVMでは差引き計算で「いくら遅れているか」「いくら超過しているか」を金額で表します。
SV(スケジュール差異)= EV − PV。マイナスなら計画より作業が遅れている
CV(コスト差異)= EV − AC。マイナスなら使ったお金が出来高より多い(コスト超過)

なぜ差引きで見るのか。SPI・CPIが「どのくらいの効率か(比率)」を示すのに対し、SV・CVは「どのくらいの金額ぶん遅れているか・超過しているか(絶対量)」を示します。たとえばSPIが0.75でも、元の予算が10万円か1000万円かで状況の深刻さは大きく違います。差異の絶対量を見ることで、対策の優先順位を付けやすくなります。

具体例(上のツール・第4週):
SV = 60 − 80 = −20万円:20万円ぶんの作業が計画より遅れている
CV = 60 − 75 = −15万円:同じ出来高に15万円余分にかかっている
このようにSV・CVが両方マイナスの状態は「遅れていて、しかもコストがかさんでいる」黄信号です。

📌
なぜEVMを使うのか ─ 進捗の「うそ」を見抜く

旧来の管理予算:100万円消費:80万円 → 残80%?本当は?出来高が50万円分しかない→ すでに超過している!EVMによる管理PV=80 / EV=50 / AC=80SPI=0.63, CPI=0.63すぐ分かる!遅れ+超過を数値で把握→ 早期に手が打てるEVMは「どれだけ使ったか」だけでなく「どれだけ終わったか」を同時に見る

結論:EVMがないと、進捗の「うそ」を見抜けません。たとえば「予算100万円のうち80万円使い、残りは20万円」という状態だけを見ると、あと少しで完了するように見えます。しかし実際に終わった作業(出来高)が50万円ぶんしかないなら、すでにコスト超過で、しかも遅れています。

なぜこういうことが起きるのか。従来の管理では「時間がどれだけ経ったか」「お金をどれだけ使ったか」の2つしか見ていないからです。EVMは「どれだけ終わったか(出来高)」という第3の軸を加えることで、進み方の良し悪しを正確に計測できるようにします。

身近な例で考えると、工事現場の進捗確認に似ています。「材料費を80%使った」だけでは進み具合は分かりません。「全工程のうち何%の工事が完了したか」と組み合わせてはじめて「順調か・遅れか・コストがかさんでいるか」が見えてきます。これがEVMが多くのプロジェクト管理で使われる理由です。

練習問題

🎯
基本情報技術者 練習問題

Q1.EVM(アーンドバリューマネジメント)の説明として最も適切なものはどれか。
A.計画値と出来高・実コストを比較して進捗とコストを管理する手法
B.作業を階層的に分解して構造化する手法
C.機能の数からソフトウェアの規模を見積もる手法
D.リスクを識別して対応策を立てる手法
Q2.EV(出来高/アーンドバリュー)の意味として正しいものはどれか。
A.計画上、その時点までに完了しているはずの価値
B.実際に完了した作業を計画上の金額で換算した価値
C.その作業のために実際にかかったコスト
D.プロジェクト全体の総予算
Q3.第4週で PV=80、EV=60、AC=75 のとき、SPIとCPIの値の組合せとして正しいものはどれか。
A.SPI=0.75, CPI=0.80(どちらも遅れ・超過)
B.SPI=1.33, CPI=1.25(どちらも良好)
C.SPI=0.80, CPI=0.75
D.SPI=1.25, CPI=1.33

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