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分散(Variance)

データが平均からどれだけ散らばっているかを表す指標(偏差の二乗の平均)

INTERACTIVE VISUALIZATION
データ点
平均
偏差
個数 n
5
平均 μ
50
Σ(x−μ)²
1250
分散 σ²
250
データ操作
プリセット
個別の値(最後の4件)
#245
#360
#475
#540
各データ点の偏差を可視化
0255075100μ = 50x1=30x2=45x3=60x4=75x5=40

オレンジの線は 各データ点と平均の距離(偏差)。これを二乗して合計し、n で割ったものが分散です。

計算ステップ(偏差 → 二乗 → 合計 → ÷n)
#xx − μ(x − μ)²
130-20400
245-525
36010100
47525625
540-10100
合計 Σ(x − μ)²1250

分散 σ² = 1250 ÷ 5 = 250

※ 不偏分散(n−1 で割る版): 312.5。サンプルから母集団を推定するときはこちらを使います。

計算式

σ² = Σ(x − μ)² / n

解説

📌
分散とは

分散(variance)とは、データが平均からどれだけ散らばっているかを表す指標です。記号は σ²(シグマの二乗)。値が大きいほどデータが平均から離れて広がっている、値が小さいほど平均周辺に集中していることを意味します。

身近な例で言うと、A クラスの平均点 60、B クラスの平均点 60でも、A は全員が 55〜65 点に集まっていて、B は 20〜100 点でバラバラだとしたら、両クラスの「学力の様子」はまったく違います。平均だけでは見えない「ばらつき」を数値化するのが分散の役割です。

具体例 データ {50, 50, 50, 50, 50} の分散は 0(全員同じだから散らばりゼロ)。一方 {10, 30, 50, 70, 90} の分散は 800(平均は同じ 50 だが大きく散らばっている)。

📐
計算式の意味

σ² = Σ(x − μ)² / n

式を分解すると、計算手順は次の 4 ステップです。
① 偏差を求める:各データ x から平均 μ を引く(x − μ)
② 偏差を二乗する:(x − μ)²(符号を消す)
③ 全データで合計する:Σ(x − μ)²(偏差二乗和)
④ n で割る(平均する):分散 σ²

具体例:データ {40, 50, 60} の分散
平均 μ = (40+50+60)/3 = 50
偏差: 40−50 = −10、50−50 = 0、60−50 = 10
二乗: 100、0、100
合計: 200
分散: 200 ÷ 3 ≈ 66.67

n と n−1 の使い分け
・データそのもの全体を扱うとき(母分散):n で割る
・サンプルから母集団を推定するとき(不偏分散・標本分散):n−1 で割る
「母集団の標準偏差」を求める場合は n で、「サンプルから推定」する場合は n−1 を使います。

🔍
二乗する理由

よくある質問は「なぜ偏差を二乗するの?」というもの。理由は次の通りです。

① 符号を消すため
平均より大きい値は 正の偏差、小さい値は 負の偏差になります。これらをそのまま足すと、プラスとマイナスが打ち消し合って合計は必ず 0 になってしまい、散らばりの大きさが測れません。二乗すると常に正になるので、相殺が起きません。

② 絶対値ではなく二乗を使う理由
符号を消すだけなら絶対値 |x − μ| でもよさそうですが、絶対値は微分しにくく、数学的に扱いづらい問題があります。一方、二乗関数はなめらかで微分しやすいため、統計理論や最小二乗法・回帰分析・正規分布などの多くの場面で使いやすく、結果として「二乗で散らばりを測る」のが標準的になっています。

③ 大きなズレを強調できる
二乗すると、偏差が 2 倍なら効果は 4 倍、3 倍なら 9 倍と、大きく外れた値の影響が強調されます。「外れ値があると分散が一気に大きくなる」のはこのため。これにより、データの不安定さやリスクを敏感に表現できます。

欠点 二乗するせいで、分散の単位はもとデータの「単位の二乗」になってしまいます(例: 点数なら「点²」)。これを直すために、平方根を取った標準偏差(σ)がよく使われます。

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