FE EXAM

温度センサ(熱を電気の変化で捉える)

温度の変化を電圧や抵抗の変化として捉えるセンサ

DIAGRAM
金属A金属B抵抗

温度センサ 3方式の原理と特性

① 熱電対(ねつでんつい)2種類の金属を接合接点(高温)金属A金属B温度差 → 電圧が発生ゼーベック効果特性・広い温度範囲(〜1000℃以上)・電源不要・精度はやや低い用途: 工業炉・高温計測② サーミスタ温度で抵抗が変わる半導体(抵抗体)抵抗温度温度↑で抵抗↓(NTC型)特性・小型で高感度・安価・狭い範囲向き(〜数百℃)用途: 家電・体温計③ 測温抵抗体金属の抵抗変化を利用白金(Pt)の細線抵抗温度温度↑で抵抗↑(直線的=高精度)特性・高精度・安定・直線性が良い・高価/応答遅め用途: 精密計測・標準器
解説

📌
温度センサとは

温度 → 電気の変化に置き換える温度変換温度センサ電圧の変化抵抗の変化

温度センサとは、温度の変化を、電圧や抵抗(=電気の流れにくさ)の変化として捉えるセンサです。コンピュータは「暑い/寒い」を直接は理解できないため、温度を電気の量に置き換えることで、機械が温度を「数値」として扱えるようになります。

身近な例で考えると、電子体温計がまさに温度センサの応用です。体温計の先端には温度で抵抗が変わる素子が入っていて、抵抗の変化から体温を計算し、デジタル数字で表示します。エアコン・冷蔵庫・電気ポットなど、温度を管理する機械にはほぼ必ず温度センサが入っています。

温度センサにはいくつかの方式があり、上の図解では代表的な3方式(熱電対・サーミスタ・測温抵抗体)の原理と特性を並べています。「電圧で捉えるタイプ」と「抵抗で捉えるタイプ」がある点に注目しながら読み進めてください。

⚖️
熱電対・サーミスタの違い

熱電対2金属の温度差で電圧が発生サーミスタ温度で半導体の抵抗が変化

温度センサの理解で最も重要なのが「何の変化で温度を捉えるか」です。熱電対とサーミスタは、その原理が根本的に異なります。
熱電対(ねつでんつい):2種類の異なる金属をつなぎ、両端に温度差があると電圧が発生する現象(ゼーベック効果)を利用する。発生する電圧の大きさから温度を求める
サーミスタ:温度が変わると抵抗(電気の流れにくさ)が変化する半導体を利用する。抵抗の変化から温度を求める

両者の特徴を比べると次のようになります。

項目熱電対サーミスタ
捉える変化電圧(起電力)抵抗
温度範囲広い(〜1000℃超)狭い(〜数百℃)
感度・精度感度は低め高感度・小型
価格・電源安価・電源不要安価・電源必要

覚え方のコツは「熱電対=電圧(起電力)」「サーミスタ=抵抗」と原理をセットで覚えることです。たとえば「2種類の金属を接合した温度センサ」は、原理から熱電対だと判別できます。

🧭
用途別の使い分け

温度の高さで使い分ける低温高温サーミスタ測温抵抗体熱電対

3つの方式は「測りたい温度の範囲」と「必要な精度」で使い分けます。値段や応答の速さも選定のポイントになります。
サーミスタ:日常〜数百℃の範囲。小型・安価・高感度なので家電・体温計・スマホなど身近な機器に最適
測温抵抗体(白金 Pt が代表):温度と抵抗がほぼ直線で対応し高精度。精密な計測や標準器に使われる(やや高価で応答は遅め)
熱電対:1000℃を超える高温まで測れ、電源も不要。工業炉・エンジン・溶鉱炉など過酷な高温環境で活躍

身近な例で整理すると、「人の体温を測るならサーミスタ、製鉄所の溶けた鉄を測るなら熱電対、研究室で正確に測るなら測温抵抗体」という住み分けです。温度が高いほど熱電対、精度が要るほど測温抵抗体、と覚えると整理しやすいでしょう。

このように、「高温の測定に適したセンサ」は熱電対、「白金を使った高精度な温度センサ」は測温抵抗体というように、用途と方式は対応しています。上の図解の温度帯のイメージと合わせて整理しておくとよいでしょう。

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