斜め線などのギザギザ(ジャギー)を中間色でぼかし滑らかに見せる手法。
アンチエイリアスとは、斜め線や曲線の輪郭に出るギザギザ(ジャギー)を、中間色でぼかして滑らかに見せる処理のことです。「エイリアス(=ギザギザの見え方)に逆らう(anti)」という意味の名前です。
身近な例で考えると、方眼紙に斜めの線を塗りつぶしで描くのに似ています。マスを塗るか塗らないかだけだと階段状になりますが、境目のマスを薄く塗ると、少し離れて見たときに線が滑らかに感じられます。
上のツールで▶ボタンを押すと、滑らかな斜め線が画素のマス目でギザギザになり、中間色で塗り直して滑らかに見せるまでの流れを確認できます。
ジャギーとは、輪郭が階段のようにギザギザに見える現象のことです。原因は画面が四角い画素の集まりでできていることにあります。
画面の最小単位である画素(ピクセル)は四角いマスで、しかも数に限りがあります。この有限のマス目で滑らかな斜め線を表そうとすると、どうしても次の問題が起きます。
・マスは塗る/塗らないの2択:斜めにぴったり合うマスは存在しない
・境目がカクカクする:マス単位でしか塗れず、段差ができる
・解像度が低いほど目立つ:マスが大きいとギザギザも大きい
水平・垂直の線はマス目に沿うのでギザギザは出ませんが、斜め線・曲線・文字の輪郭では特に目立ちます。連続した形を「とびとびの点」で表すことで生じる、避けられない現象だと考えてください。上のツールのSTEP3で、理想の線と階段状の塗りのズレを見比べてみましょう。
アンチエイリアスにはいくつかの手法があります。基本の考え方はどれも「中間色を作って境目をなめらかにつなぐ」ことです。
・スーパーサンプリング(SSAA):実際より高い解像度で描いてから縮小し、複数画素の平均色をとる。最も画質が良いが処理は重い
・マルチサンプリング(MSAA):輪郭部分だけ重点的にサンプリングして、計算量を抑えつつ滑らかにする
・カバレッジ方式:線が画素をどれだけ覆うか(カバー率)を計算し、その割合で色の濃さを決める
共通するのは、白か黒かの2値ではなく、その間の灰色を許すという発想です。ただしアンチエイリアスは万能ではなく、輪郭が少しぼやけて見えたり、計算量が増えてしまう短所もあります。ゲームやスマホの画面では、画質と処理速度のバランスを見て手法が選ばれています。上のツールの最終ステップで、OFFとONを見比べて効果を確かめてください。