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標本化定理(サンプリング定理)

元のアナログ信号を完全に復元するのに必要なサンプリング周波数を定める定理

INTERACTIVE VISUALIZATION
元信号
標本点
再構成
信号周波数
3 Hz
サンプリング周波数
12 Hz
ナイキスト周波数
6 Hz
信号の周波数3 Hz
18
サンプリング周波数12 Hz
240
✓ 標本化定理を満たす
12 2 × 3 = 6
プリセット
サンプリングと再構成
時間 →

が元のアナログ信号、緑の点が一定間隔で読み取った標本点、が標本点から再構成した波形です。サンプリング周波数を 信号の2倍未満に下げると、再構成波が元と全く違う低い波(エイリアシング)に化けます。

解説

📐
標本化定理とは

波を点で読み取る=標本化

標本化定理(サンプリング定理)とは、アナログ信号を 一定間隔で点として読み取る(標本化する)とき、元の波を完全に復元するには「信号に含まれる最も高い周波数の2倍以上」の頻度で読み取る必要がある、という定理です。発見者の名から「ナイキストの定理」「シャノンの定理」とも呼ばれます。

サンプリング周波数 ≥ 2 × 最大周波数

身近な例で言うと、動いている人をカメラで連写するイメージです。シャッターを十分速く切れば動きを正しく追えますが、遅すぎると動きを取りこぼし、後で写真を並べても本当の動きが分かりません。上のツールで サンプリング周波数のスライダーを下げて、再構成波が崩れる瞬間を確かめてください。

🎯
ナイキスト周波数

fs = 12Hz÷26Hz まで復元可ナイキスト周波数=扱える上限

ナイキスト周波数とは、あるサンプリング周波数で 正しく復元できる信号周波数の上限のことで、サンプリング周波数のちょうど半分です。

ナイキスト周波数 = サンプリング周波数 ÷ 2

標本化定理は、見方を変えると次のように言い換えられます。
信号周波数 ≤ ナイキスト周波数 なら完全に復元できる
信号周波数 > ナイキスト周波数 だと復元できず、偽の波(エイリアシング)になる
・だから扱いたい最大周波数を決めたら、その2倍より高いサンプリング周波数を選ぶ

身近な例で言うと、音楽CDは 44.1kHz でサンプリングしています。人間の可聴域の上限がおよそ 20kHz なので、その2倍以上を確保してナイキスト周波数を約 22kHz とし、聞こえる音を完全に記録できるようにしているわけです。

⚠️
エイリアシングの発生

速い波が遅い偽の波に化ける

エイリアシング(折り返し雑音)とは、サンプリングが粗すぎたときに、本来の高い周波数が まったく別の低い周波数の波に化けてしまう現象です。標本点がまばらだと、速く振動する波の山と谷を取りこぼし、ゆっくりした波があったかのように誤って再構成されます。

身近な例で言うと、映画やテレビで 車のホイールが逆回転して見える「ワゴンホイール効果」がエイリアシングです。回転が速すぎてカメラのコマ数(標本化)が追いつかず、止まって見えたり逆回りに見えたりします。

対策は2つあります。
サンプリング周波数を上げる:標本点を増やして取りこぼしを防ぐ
ローパスフィルタ=高い周波数を事前に取り除く回路を通す(アンチエイリアシング)
定理を満たさないとエイリアシング(折り返し雑音)が起こる、という因果関係が重要です。上のツールでプリセット「不足→エイリアシング発生」を選び、赤い偽の波を確認してください。

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