n個の要素から r個を取り出して順番に並べる場合の数(nPr)を、実際の並びを見ながら学びます。組合せとの違い(順番を区別するかどうか)も同時に確認しましょう。
順列とは、n個の要素からr個を取り出して、順番に並べる場合の数のことです。重要なのは「順番が違えば別物として数える」点です。
たとえば「A, B, C」から2つ選んで並べると、A-B と B-A は別の並びとして数えます。これが順列と組合せの最大の違いです。
身近な例で考えると、かけっこで「金・銀・銅メダルを誰が取るか」を考えるのが順列です。1位と2位を入れ替えれば結果が変わるので、順番を区別する必要があります。
順列の計算式は「位置ごとに選べる個数を掛けていく」と覚えるのが自然です。
・1番目に置く: n個の中から選ぶ → n通り
・2番目に置く: 残り (n-1)個から選ぶ → (n-1)通り
・3番目に置く: 残り (n-2)個から選ぶ → (n-2)通り
・…これを r回繰り返す
公式の nPr = n! / (n-r)! も同じ意味です。n!(n × (n-1) × … × 1)から余分な後ろの部分を割り消すと、欲しい掛け算が残ります。
上のツールで n=5, r=3 を選んでみてください。1番目に5通り、2番目に4通り、3番目に3通り、それぞれが青いボックスで表示されます。これを掛け合わせた 5 × 4 × 3 = 60 が答えです。
| 順列 nPr | 組合せ nCr | |
|---|---|---|
| 順番を区別するか | 区別する | 区別しない |
| 公式 | n! / (n-r)! | n! / (r!(n-r)!) |
| 5P3 / 5C3 | 60 | 10 |
| 典型的な問題 | 金・銀・銅メダル 席に並ぶ順番 パスコードの並び | 当選者の選び方 グループ分け くじ引き |
順列と組合せの関係: nPr = nCr × r! の関係があります。これは「組合せで選んだあと、選ばれた r個を並べ替える方法が r!通りある」と考えれば直感的です。
使い分けの判断基準:
・「順番がある」キーワード(順位、座席、並び、パスワード)→ 順列
・「順番がない」キーワード(選ぶ、組、組み合わせ、当選)→ 組合せ
・迷ったら、「ABとBAを区別するか?」と自問するのが早道です
上のツールで n=5, r=3 のときの順列(60通り)の一覧を眺めてみてください。ABC, ACB, BAC, BCA, CAB, CBA という6パターン(=3!通り)が出てくるはずです。組合せではこの6つは「{A,B,C}」という1つの組として数えられるので、5C3 = 60 ÷ 6 = 10通りになります。