FE EXAM

MPEG(動画の圧縮)

フレーム間の差分と動き補償で動画を圧縮する非可逆動画形式

DIAGRAM
IフレームPフレームBフレーム

① 動画は連続するフレーム(静止画)の列。差分だけ記録する

フレーム 1I全体を記録フレーム 2P前との差分フレーム 3B前後を参照フレーム 4P前との差分背景は動かないので、Iフレーム以外は「変わった部分(ボールの位置)」だけを記録毎フレーム全部を保存しないので、データ量が大きく減る

② 動き補償:「どこへ動いたか」のベクトルだけを送る

前のフレーム次のフレーム実際に送るデータ「車を右へ45px」= 動きベクトルだけ車の絵は送り直さない同じ被写体が移動しただけなら、移動量を送るだけで再現できる

③ MPEGの規格の世代

MPEG-1VideoCD初期の低画質動画MPEG-2DVD・地デジ高画質放送向けMPEG-4Web動画・スマホ高圧縮・低ビットレートH.264 / H.265ストリーミングMPEG-4の発展形
解説

📌
MPEGとは

パラパラ漫画のように静止画を高速表示1秒に約30枚を表示すると動いて見える

MPEG(エムペグ、Moving Picture Experts Group)とは、動画(音声付き)を圧縮するための国際標準規格です。規格を決めた専門家グループの名前が、そのまま形式の名前になっています。DVD・地上デジタル放送・Web動画など、私たちが見る動画の多くがMPEG系の技術で圧縮されています。

動画は「連続した静止画(フレーム)をパラパラ漫画のように高速表示」したものです。1秒間に約30枚を表示します。もし全フレームを生のままで保存すると、データ量が膨大になってしまいます。そこでMPEGは無駄を削って小さくします。

MPEGは非可逆圧縮(=展開しても完全には元へ戻らない圧縮)です。人が気づきにくい細かい情報を捨てることで、画質をほぼ保ったまま大幅にサイズを減らします。圧縮の柱は次の2つです。
フレーム間差分:前後のフレームと変わった部分だけを記録
動き補償:被写体の移動を「動きベクトル」で表す

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フレーム間差分の仕組み

背景は同じ → 差分は「ボールだけ」=差分

フレーム間差分とは、隣り合うフレームを比べて「変わった部分だけ」を記録する仕組みです。動画では、背景がほとんど動かず一部の被写体だけが動く場面が多いため、毎フレームを全部保存するのは無駄が多いのです。

MPEGはフレームを役割で3種類に分けます。
Iフレーム(Intra):他に頼らず1枚で完結。基準となる全体を記録するフレーム
Pフレーム(Predictive)前のフレームとの差分だけを記録
Bフレーム(Bidirectional)前後両方のフレームを参照して差分を記録。最も圧縮率が高い

身近な例で言うと、定点カメラの監視映像を思い浮かべてください。誰も通らない間は前と同じ画なので「変化なし」とだけ書けば済み、人が横切ったときだけその部分を記録すれば動画を再現できます。I・P・Bフレームの役割の区別がポイントです。

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規格の世代(MPEG-1/2/4等)

MPEGは時代に合わせて何度も改良され、用途ごとに異なる世代の規格が使われてきました。代表的な世代を整理します。

規格主な用途特徴
MPEG-1VideoCD・初期PC動画低ビットレート向け。音声規格のMP3もここから派生
MPEG-2DVD・地上デジタル放送高画質。放送・パッケージメディアの定番
MPEG-4Web動画・携帯端末高圧縮。低速回線でも送れるよう効率化
H.264/H.265動画配信・録画MPEG-4を発展。同画質でさらに小さい

世代が進むほど「同じ画質をより小さく」圧縮できるようになっています。これは、回線速度や記録メディアの制約に合わせて圧縮技術が進歩してきたためです。
MPEG-1:CDに収まる低画質動画
MPEG-2:DVDや地デジの高画質
MPEG-4以降:スマホ・ストリーミング向けの高効率圧縮

MPEG-2はDVD・地デジ、MPEG-4は携帯・ネット配信という用途の対応を押さえておくとよいでしょう。なお、動画から音声だけを取り出す規格としてMP3(MPEG-1 Audio Layer-3)がMPEGから生まれた、という関係も知っておくと整理しやすくなります。

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