年齢や障害の有無によらず誰もが情報やサービスを利用できる度合い。
アクセシビリティ(accessibility=近づきやすさ・利用しやすさのこと)とは、年齢や障害の有無によらず、誰もが情報やサービスを利用できる度合いのことです。「アクセス(近づく)+アビリティ(できること)」が語源で、「どれだけ多くの人が使えるか」を表します。
身近な例で考えると、建物の入口のスロープが分かりやすいです。階段だけだと車いすの人は入れませんが、スロープを付ければ誰でも入れます。アクセシビリティを高めるとは、こうした「使えない人をなくす工夫」を加えることです。
上の図解のように、多様な利用者が配慮(支援機能)を通じて、同じサービスを利用できる状態が「アクセシビリティが高い」状態です。特にWebサイトでの配慮はWebアクセシビリティと呼ばれ、近年とても重視されています。
アクセシビリティを高めるための配慮には、さまざまなものがあります。代表的なものを「困りごと」と「配慮の例」で対応させて見てみましょう。
| 利用者の状況 | 配慮の例 |
|---|---|
| 目が見えにくい | 読み上げソフト対応・文字の拡大・代替テキスト |
| 色の区別が難しい | 色だけに頼らず形や文字でも区別する |
| 耳が聞こえにくい | 動画に字幕を付ける・音を文字でも示す |
| 手が動かしにくい | キーボードや音声だけでも操作できるようにする |
| 高齢で操作に不慣れ | 文字や押す場所を大きく・分かりやすい言葉にする |
特にWebでよく使われる配慮として、画像に代替テキスト(alt属性=画像の内容を説明する文字)を付ける方法があります。これがあると、スクリーンリーダー(=画面の内容を音声で読み上げるソフト)が画像の意味を声で伝えられます。
ここで大切なのは、こうした配慮は特定の人だけでなく、結果的に全員の役に立つことです。字幕は騒がしい場所でも内容が分かり、大きな文字は誰にとっても読みやすい──このような考え方をユニバーサルデザイン(最初から誰もが使える設計)と呼びます。
アクセシビリティとよく似た言葉にユーザビリティ(usability=使いやすさのこと)があります。混同しやすいですが、意味する観点が違います。
・アクセシビリティ:そもそも「使える人がどれだけ広いか」。利用者の幅に注目する
・ユーザビリティ:使う人にとって「どれだけ使いやすいか」。使い勝手の質に注目する
上の図解のように、アクセシビリティが土台、ユーザビリティがその上に乗る質と考えると整理しやすいです。まず「誰でも入れる入口」を用意するのがアクセシビリティ、その上で「迷わず快適に進める通路」を整えるのがユーザビリティ、というイメージです。
たとえば、いくら操作が快適(ユーザビリティが高い)でも、画像に説明がなく読み上げソフトで使えなければ、目の見えない人にはそもそも利用できません。両方をバランスよく高めることが、本当に「誰にとっても良いサービス」につながります。