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周波数分割多重(FDM)

複数の通信を異なる周波数帯に分けて同時に流す多重化方式

INTERACTIVE VISUALIZATION
チャネル A
チャネル B
チャネル C
ガードバンド
チャネル数
3
割当て中のチャネル
同時に使えるチャネル
3(全て同時)
チャネル数3
25
各チャネル 8 kHz の帯域を占有します
割当て済み0 / 3
STEP 0/3割当て前(スペクトルは空)▶ を押すか「次へ」を押すと、各チャネルが低い周波数から順に、互いに重ならない周波数帯へ割り当てられていく様子が見られます。FDM では全チャネルが別々の周波数を使うので、同時に伝送できます。
周波数 (kHz) →強度051015202530A210B1220C2230
各チャネルは 互いに重ならない周波数帯を占有します。帯と帯の間の灰色は ガードバンド(混信を防ぐ緩衝帯)です。横軸が周波数なので、全チャネルが 同時に存在できます。
各チャネルの占有周波数帯
チャネル A
210 kHz
チャネル B
1220 kHz
チャネル C
2230 kHz
解説

📌
FDMとは

1本の回線を周波数で区切って共有周波数 →ABC

周波数分割多重(FDM=Frequency Division Multiplexing)とは、1 本の通信回線(伝送路)を「周波数」で区切り、複数の通信(チャネル)に別々の周波数帯を割り当てて同時に流す多重化方式です。多重化=1 本の回線に複数の信号をまとめて流す技術のこと。

身近な例で考えると、ラジオのチャンネルがまさに FDM です。AM ラジオでも、放送局ごとに「○○○ kHz」と別々の周波数が割り当てられており、ダイヤルを合わせると目的の局だけが聞こえます。1 つの空間(電波)を、局ごとに違う周波数で同時に共有しているのです。

上のツールで ▶ ボタンを押すと、チャネル A・B・C が低い周波数から順に、互いに重ならない周波数帯へ割り当てられていく様子が見られます。TDM(時分割)が「順番待ち」だったのに対し、FDM は 全チャネルが同時に存在できるのが最大の違いです。

📌
周波数帯分割の仕組み

帯と帯の間にガードバンドを挟むガードバンド混信を防ぐ余白

FDM では、利用できる周波数の範囲を いくつかの「周波数帯(バンド)」に分割し、それぞれのチャネルに 1 つずつ割り当てます。各チャネルは 自分専用の周波数帯を持つので、時間に関係なくいつでも信号を流せます。

仕組みのポイントは以下のとおりです。
変調:各チャネルの信号を、割り当てられた周波数帯に「乗せる」処理(搬送波に信号を重ねる)
ガードバンド:隣り合う周波数帯の間に置く未使用の緩衝帯。これがないと隣同士が混信(互いに干渉)してしまう
フィルタで分離:受信側は周波数フィルタ(特定の周波数だけ通す装置)で目的のチャネルだけを取り出す

TDM(時分割)との対比で整理すると分かりやすいです。FDM は「周波数で分ける」「全チャネル同時」「ガードバンドが必要」、TDM は「時間で分ける」「順番に交代」「同期が必要」。同時に複数チャネルを扱えるのは FDM(や CDM など)です。

📌
用途(ラジオ・テレビ等)

FDM は アナログ信号の多重化と相性がよく、古くから 放送(ラジオ・テレビ)で使われてきました。放送局ごとに異なる周波数を割り当て、視聴者は周波数(チャンネル)を選んで受信します。

代表的な利用例は以下のとおりです。
ラジオ放送(AM / FM):放送局ごとに別々の周波数を割り当てて同時に放送
地上波・ケーブルテレビ:1 本のケーブルに多数のチャンネルを異なる周波数で同時伝送
光通信の WDM:光の「色(波長)」ごとに分ける WDM は、FDM の考え方を光の世界に応用したもの

TDM と FDM は、「時間 → TDM」「周波数 → FDM」と整理できます。さらに 「FDM=ラジオのように同時に複数」「TDM=順番に交代」という用途の典型例で対比すると分かりやすいです。

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