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DHCP(IPアドレスの自動割り当て)

機器にIPアドレスなどの設定を自動で割り当てるプロトコル。

INTERACTIVE VISUALIZATION
端末
DHCPサーバ
フェーズ
idle
割当てIPアドレス
リース期間
シナリオ
ステップ1 / 7
STEP 1/7接続したばかり(IP未割り当て)ネットワークにつないだばかりの端末は、まだIPアドレス(=ネットワーク上の住所にあたる番号)を持っていません。IPアドレスがないと通信できないので、これから DHCP サーバに自動で割り当ててもらいます。
① DISCOVER
② OFFER
③ REQUEST
④ ACK
端末(新規接続)DHCPサーバ▶ で割り当てを開始
解説

📌
DHCPとは

端末DHCPIP=192.168.1.50住所(IP)を自動で配る

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)とは、機器にIPアドレスなどの設定を自動で割り当てるプロトコルです。IPアドレス=ネットワーク上の住所にあたる番号で、これがないと通信できません。

身近な例で考えると、イベント会場の受付で番号札を渡されるのに似ています。来場者(端末)が受付(DHCPサーバ)に行くと、空いている番号札(IPアドレス)をその場で配ってもらえます。一人ひとり手動で番号を決める必要がありません。

DHCPが配るのはIPアドレスだけではありません。サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバのアドレスなど、通信に必要な設定もまとめて配ります。上のツールで▶ボタンを押すと、端末が自動でIPアドレスを受け取る流れを確認できます。

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4段階の流れ

IPアドレスをもらうまでは、端末とサーバが4回のやり取りをします。頭文字をとってDORA(ドーラ)と覚えると順番をまちがえません。


① DISCOVER(探す):端末が「IPをくれるサーバはいる?」と全員に呼びかける
② OFFER(提示):サーバが「このIPを貸せますよ」と候補を出す
③ REQUEST(要求):端末が「そのIPをください」と正式に要求する
④ ACK(確定):サーバが「割り当てました」と確認を返し、IPが確定する

②でいきなり確定しないのは、ネットワークに複数のDHCPサーバがいる場合があるからです。複数の OFFER が来たら端末が1つを選び、③でどれを選んだかをはっきり伝えてから④で確定します。上のツールの進捗バーで、いまどの段階かを確認できます。

⏱️
リース期間

割当て半分で更新期限使用中

DHCPで配られるIPアドレスは「永久にもらえる」わけではなく、決められた期間だけ借りる形になっています。この期間をリース期間(lease=賃貸借)といいます。レンタカーを期限つきで借りるイメージです。

リース期間にはこんな意味があります。
更新:期間の半分が過ぎたあたりで、端末は同じIPを使い続けるため REQUEST を送って延長してもらう
再利用:端末がいなくなり期限が切れたIPは、プール(在庫)に戻され別の端末に配り直される
節約:限られた数のIPアドレスを、入れ替わりながら多くの端末で使い回せる

リース期間があるおかげで、来客の多いカフェやオフィスのようにたくさんの端末が入れ替わる環境でも、少ないIPアドレスを効率よく回せます。上のツールの最終ステップで、リースの更新が行われる様子を確認できます。

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DHCPが配る情報の全体像

DHCP配布端末が受け取る設定IPアドレス自分の住所サブネットマスク同じネットの範囲デフォルトGW外への出口ルータDNSサーバ名前解決の問合せ先

DHCPで自動配布されるのはIPアドレスだけではありません。インターネットにつなぐために必要な4種類の設定情報をまとめて配ります。なぜ4つ必要なのか、それぞれの役割を理解しておくと設定画面を見たときに迷わなくなります。


IPアドレス:その端末のネットワーク上の住所。これがないと通信の宛先として指定できない
サブネットマスク(=同じネットワークに属する範囲を表す数値):「このIPアドレスのうち何ビットがネットワーク部か」を示す。同じ建物内か外かを判断するのに使う
デフォルトゲートウェイ(=外部ネットワークへ出るための出口となるルータのIP):同じネットワーク外に送るとき、まずここに転送する
DNSサーバアドレス(=ドメイン名をIPに変換してくれるサーバのIP):「example.com」のような名前からIPアドレスを調べるときに使う

身近な例で考えると、引越し先に住み始めるとき「自分の住所(IPアドレス)」「この町のどこまでが隣近所か(サブネットマスク)」「最寄り駅はどこか(デフォルトGW)」「住民票を取る区役所はどこか(DNS)」を一度に教えてもらうようなものです。この4点セットをDHCPが自動で配るため、ユーザーは手動入力しなくて済みます。

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手動設定との比較

手動設定管理者が1台ずつIPを決めて入力重複したらエラー端末が増えると大変DHCP自動設定サーバが空きIPを自動で割り当て重複しない端末が増えても楽VS

DHCPが登場する前、ネットワーク管理者は接続する機器1台ずつに手でIPアドレスを割り当てていました。この静的割り当て(スタティック)では、端末が増えるたびに設定作業が発生し、うっかり同じIPを2台に付けてしまうIPアドレスの衝突が起きるリスクもありました。

DHCPの動的割り当て(ダイナミック)はこの問題を解決します。
管理が楽:新しい端末をつないでも自動でIPが決まり、管理者の手間がゼロ
衝突しない:DHCPサーバが使用中のIPを把握しているので重複を防げる
IPを節約できる:使っていない端末のIPをリース期間終了後に回収して再利用できる

ただし、サーバやプリンターなど「常に同じIPでないと困る機器」には、あえて手動の固定IP(静的割り当て)を使うこともあります。DHCPの設定で特定のMACアドレス(=ネットワーク機器に固有の識別番号)に常に同じIPを割り当てる「MACアドレスによる固定配布」という方法もよく使われます。

練習問題

🎯
基本情報技術者 練習問題

Q1.DHCPの説明として最も適切なものはどれか。
A.機器にIPアドレスなどの設定を自動で割り当てるプロトコル
B.ドメイン名をIPアドレスに変換するプロトコル
C.メールを受信するためのプロトコル
D.IPアドレスをMACアドレスに変換するプロトコル
Q2.DHCPでIPアドレスを取得するときのメッセージの順序として正しいものはどれか。
A.OFFER → DISCOVER → ACK → REQUEST
B.DISCOVER → OFFER → REQUEST → ACK
C.REQUEST → ACK → DISCOVER → OFFER
D.DISCOVER → REQUEST → OFFER → ACK
Q3.DHCPのリース期間の説明として正しいものはどれか。
A.IPアドレスが永久にその端末専用になる期間
B.IPアドレスを借りて使ってよい期限で、期限内に更新できる
C.サーバが起動してから停止するまでの時間
D.メールをサーバに保管する期間

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