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ブリッジ(セグメント間の橋渡し)

MACアドレスをもとにネットワークセグメント間でフレームを中継する機器。

DIAGRAM
セグメントA
ブリッジ
セグメントB
MACアドレスを見て、別セグメント宛のフレームだけを中継する(L2で動作)セグメントAPC-A100:..:A1PC-A200:..:A2ブリッジL2 (第2層)MAC学習テーブルA1,A2 | B1,B2セグメントBPC-B100:..:B1PC-B200:..:B2A1 → B1:別セグメント宛 → 中継するA1 → A2:同セグメント内 → 中継しない
解説

📌
ブリッジとは

セグAブリッジ橋渡しセグB2つのセグメントをMACで橋渡し

ブリッジとは、MACアドレスをもとに、ネットワークセグメント間でフレームを中継する機器です。名前の通り、2つのネットワークの区画(セグメント)を「橋(ブリッジ)」のようにつなぎます。

ここで出てくる用語を補足します。
MACアドレス:機器ごとに割り当てられた固有の番号(=機器の名札)
セグメント:1つにまとまったネットワークの区画
フレーム:データリンク層でやり取りされるデータのかたまり

身近な例で考えると、2つの部屋をつなぐ通路に立つ案内係に似ています。案内係は名札(MACアドレス)を見て「この荷物は隣の部屋の人宛だ」と分かったときだけ通路を渡らせます。上の図解で、別セグメント宛だけが中継される様子を確認できます。

📌
動作の特徴

MAC学習テーブルで中継するか判断MACどのポートA1ポート1B1ポート2同じ側なら中継せず、別の側なら中継する

ブリッジはデータリンク層(第2層, L2)で動作し、フレームの中の宛先MACアドレスを見て中継するかどうかを判断します。

ブリッジは通信を観察して、次のように賢く動きます。
学習:通過するフレームから「どのMACがどちら側にいるか」を覚える
中継(フォワーディング):宛先が反対側にいれば、フレームを渡す
遮断(フィルタリング):宛先が同じ側にいれば、渡さずに止める

この働きによって、不要なフレームが反対側に流れ込むのを防げます。ハブのように全ポートへ垂れ流す場合と違い、セグメントごとの混雑(衝突)が減り、ネットワーク全体の効率が上がります。これを「コリジョンドメインを分割する」と表現します。

📌
L2スイッチとの関係

ブリッジとL2スイッチは、どちらもMACアドレスを見てフレームを中継する仲間です。実は、L2スイッチはブリッジを発展させたものです。

項目ブリッジL2スイッチ
動作する層データリンク層(L2)データリンク層(L2)
判断の手がかりMACアドレスMACアドレス
ポート数少ない(2つ程度)多い(数十ポート)
処理方式ソフトウェア中心専用ハードで高速

両者の基本原理は同じです。どちらもL2で動作し、MACアドレスを学習して必要なポートにだけフレームを送ります。違いは規模と速度で、L2スイッチはポートを多数持ち、専用ハードウェアで高速に処理します。

言いかえると、L2スイッチは「ブリッジを多ポート化・高速化したもの」です。2ポートのブリッジを各ポートに用意したような構造、とイメージすると分かりやすいでしょう。そのため現在では、ブリッジ単体ではなくL2スイッチが広く使われています。

📌
なぜブリッジが必要か

ハブ:全員に届く(混雑しやすい)ハブPC1PC2PC3PC1が送ると全員に届く→混雑しやすいブリッジ:必要な側だけに届ける

結論:ハブを使うと不要な通信が流れ込んで混雑するからです。

ハブ(=電気信号をすべてのポートに流すだけの機器)でPCをつなぐと、1台が送ったデータがネットワーク上の全員に届いてしまいます。これをコリジョン(衝突)ドメインと言い、データが同時に流れると互いに干渉して通信が壊れます。
コリジョン(衝突)ドメイン:同時に1台しか送信できる機器がないグループのこと
・グループが大きいほど衝突が起きやすく、ネットワーク全体が遅くなる

ブリッジを間に置くと、コリジョンドメインを分割できます。ブリッジが「同じ側の通信は向こう側に流さない」と遮断するので、それぞれの区画が独立し、同時に送信できる機会が増えます。身近な例では、廊下で大声を出すと隣の教室まで聞こえてしまうが、防音ドアを付けると隣に漏れない──ブリッジはその防音ドアの役割を果たします。

📌
中継機器と働く層の違い

中継機器とOSI層の対応機器動作する層判断の手がかりリピータ・ハブ第1層(物理)信号を増幅・中継のみブリッジ・L2SW第2層(L2)MACアドレスルータ第3層(L3)IPアドレス(経路)ゲートウェイ第4〜7層プロトコル変換層が高いほど、より複雑な情報を見て判断する

ネットワークには複数種類の中継機器があり、それぞれOSI参照モデルのどの層で動くかが異なります。OSI参照モデル=通信の役割を第1層(物理)から第7層(アプリケーション)まで7段階に整理した考え方です。

層が上がるにつれ、機器が「見る情報」の量と複雑さが増します。
リピータ・ハブ(第1層):電気信号を強くして全方向に流すだけ。中身は見ない
ブリッジ・L2スイッチ(第2層):MACアドレス(=機器の名札)を見て、必要な側だけに届ける
ルータ(第3層):IPアドレス(=ネットワーク上の住所)を見て、どの道を通るか選ぶ
ゲートウェイ(第4〜7層):通信ルールそのものを変換する。最も複雑な処理

ブリッジはルータやゲートウェイより低い層で動くため、IPアドレスは見ません。「同じネットワーク内の区画(セグメント)を整理する」だけで、ネットワークをまたいで別の場所へ経路を選ぶ(ルーティング)役割はルータが担います。この役割分担を覚えると、機器の違いが整理しやすくなります。

練習問題

🎯
基本情報技術者 練習問題

Q1.ブリッジの説明として最も適切なものはどれか。
A.受信した信号を宛先を見ずに全ポートへ流す
B.MACアドレスをもとに、ネットワークセグメント間でフレームを中継する
C.IPアドレスを見て異なるネットワーク間で経路を選ぶ
D.プロトコルそのものを別のプロトコルに変換する
Q2.ブリッジが動作するOSI参照モデルの階層はどれか。
A.物理層(第1層)
B.データリンク層(第2層)
C.ネットワーク層(第3層)
D.トランスポート層(第4層)
Q3.ブリッジとL2スイッチの関係として正しいものはどれか。
A.L2スイッチはブリッジを多ポート化・高速化して発展させたものである
B.ブリッジはL3で、L2スイッチはL2で動作する別物である
C.L2スイッチは宛先を見ないがブリッジは宛先を見る
D.どちらもIPアドレスで転送先を判断する

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