周辺機器を接続する最も普及したシリアルインタフェース規格
USB(Universal Serial Bus)とは、パソコンとマウス・キーボード・USBメモリ・プリンタなどの周辺機器をつなぐための、最も普及した接続規格です。「ユニバーサル(汎用)」の名の通り、1種類の端子でさまざまな機器を接続できます。データを1本の信号線で1ビットずつ順に送るシリアル方式を採用しています。
身近な例で考えると、家庭のコンセントに似ています。コンセントの形が統一されているおかげで、テレビでも掃除機でも同じ差込口に挿せます。USBも端子の形と通信のルールを統一することで、メーカーや機器の種類を問わず「挿せばつながる」状態を実現しました。
USBには次のような便利な特徴があります。
・ホットプラグ:パソコンの電源を入れたまま抜き差しできる
・プラグアンドプレイ:挿すだけで自動的に認識・設定される
・給電:データ転送だけでなく電力も供給でき、充電やUSB扇風機などにも使える
USBは世代を重ねるごとに転送速度(=1秒間に送れるデータ量)が大きく向上してきました。速度の単位はbps(ビット毎秒)で、Mbps はその100万倍、Gbps はその10億倍です。上の図解の横棒の長さが、おおよその速度の差を表しています。
| 規格 | 登場年 | 最大速度 | 呼び名 |
|---|---|---|---|
| USB 1.1 | 1998年 | 12 Mbps | Full-Speed |
| USB 2.0 | 2000年 | 480 Mbps | High-Speed |
| USB 3.0 | 2008年 | 5 Gbps | SuperSpeed |
| USB 3.1 | 2013年 | 10 Gbps | SuperSpeed+ |
| USB 3.2 | 2017年 | 20 Gbps | SuperSpeed+ 2x2 |
速度の感覚をつかむと次の通りです。
・USB 1.1(12 Mbps):マウスやキーボードなど、ごく少量のデータ向け
・USB 2.0(480 Mbps):USBメモリや一般的な機器に長く使われた定番
・USB 3.0(5 Gbps):USB 2.0 の約10倍。大容量データの転送が快適に
・USB 3.1(10 Gbps)/ 3.2(20 Gbps):外付けSSDなど、より高速な機器向け
注意したいのは、遅い側に合わせて動くという点です。USB 3.0対応の機器でも、つなぐ相手や使うケーブルがUSB 2.0までしか対応していなければ、速度はUSB 2.0どまりになります。両端と途中のケーブルすべてが対応していて初めて、その世代の速度が出せます。
USBには端子(コネクタ)の形がいくつかあります。形状は「どんな機器につなぐか」で使い分けられ、転送速度の世代とは別の話である点に注意してください。代表的な形は次の通りです。
・Type-A:長方形。パソコンやACアダプタ側でおなじみの定番形状。挿す向きが決まっている
・Type-B:四角に近い形。プリンタなど据え置きの機器側で使われることが多い
・micro-B:小型・薄型。少し前のスマートフォンやモバイルバッテリーで広く使われた
・Type-C:上下対称で表裏どちらでも挿せる。近年の主流
身近な感覚で言うと、Type-Cの「向きを気にせず挿せる」便利さは、暗い場所でスマホを充電するときに一番ありがたみが分かります。従来のType-Aやmicro-Bは挿す向きが決まっていて、裏返しだと入らずイラッとした経験がある人も多いでしょう。Type-Cはその不満を解消し、さらに高速・大電力にも対応したため、新しい機器の標準になりつつあります。
大切なのは、コネクタの形と転送速度は独立しているということです。たとえば同じType-Aの端子でも、USB 2.0対応のものとUSB 3.0対応のものがあります(USB 3.0以降のType-A端子は内部が青い色で区別されることがあります)。「形が同じ=速度も同じ」ではない、と理解しておきましょう。