FE EXAM

順序回路(Sequential Circuit)

現在の入力と過去の状態の両方で出力が決まる、記憶を持つ論理回路。

INTERACTIVE VISUALIZATION
クロック
入力 T
状態 Q
フェーズ
idle
現在の状態 Q
0
直前の状態
シナリオ
ステップ1 / 6
STEP 1/6初期状態(Q=0)順序回路は、論理ゲートに加えて「状態を覚える部品(フリップフロップ)」を持つ回路です。ここでは状態 Q が 0 から始まります。クロック(=一定間隔で 0/1 を刻む信号)が来るたびに状態を更新します。
CLKTQサイクル1サイクル2サイクル3サイクル4サイクル511111
状態遷移図(T=1 で反転)
Q=0Q=1T=1T=1
解説

📌
順序回路とは

フリップフロップ入力出力Q過去の状態を戻す

順序回路とは、現在の入力と「過去の状態」の両方を使って出力を決める、記憶を持った論理回路のことです。状態を覚えるためにフリップフロップ(=1ビットの 0/1 を記憶できる部品)を使います。

身近な例で考えると、エレベーターのボタンに似ています。同じ「上ボタン」を押しても、いま1階にいるか5階にいるか(=過去からの状態)で次に向かう階が変わります。今の操作だけでなく、これまでの状態が結果を左右するのです。

上のツールで▶ボタンを押すと、クロック(=一定間隔で 0/1 を刻む合図)が来るたびに状態 Q が更新され、0 と 1 を行き来する様子をタイムチャートで確認できます。

⚖️
組合せ回路との違い

組合せ回路記憶なし・即出力順序回路記憶あり・クロック

論理回路は組合せ回路と順序回路の2種類に分けられます。違いは「記憶を持つかどうか」と「クロックで動くかどうか」の2点に集約できます。

項目組合せ回路順序回路
記憶持たない持つ(フリップフロップ)
出力が決まる要素現在の入力だけ現在の入力+過去の状態
クロック不要必要(合図で更新)
同じ入力での出力必ず同じ状態次第で変わる

ツールの例でいうと、入力 T=1 を与え続けても、出力 Q はあるときは 1、別のときは 0 になります。入力が同じでも、その瞬間の状態によって出力が変わるのが順序回路です。入力だけで一通りに決まる組合せ回路との決定的な差です。

🧰
用途(レジスタ・カウンタ等)

10114ビットを記憶するレジスタ0→1→2カウンタ

順序回路は「状態を覚えておく」働きを生かして、コンピュータの中のさまざまな部品に使われています。

代表的な用途は次のとおりです。
レジスタ:データ(複数ビット)を一時的に覚えておく入れもの。CPU が計算途中の値を保持するのに使う
カウンタ:クロックが来るたびに数を 1 ずつ増やし、回数を数える。時計やタイマーの土台になる
シフトレジスタ:記憶したビット列をクロックごとに横へずらす。直列⇔並列のデータ変換に使う

身近な例で考えると、カウンタは野球の得点ボードに似ています。1点入るたびにボタンを押すと表示が 1 ずつ増えますが、これは「今の得点を覚えていて、そこに 1 を足す」動作です。覚える働きがあるからこそ実現できる、まさに順序回路の典型です。

練習問題

🎯
基本情報技術者 練習問題

Q1.順序回路の説明として最も適切なものはどれか。
A.現在の入力と過去の状態の両方で出力が決まる回路
B.現在の入力だけで出力が決まり、記憶を持たない回路
C.入力を増幅して出力するアナログ回路
D.抵抗とコンデンサだけで構成される回路
Q2.組合せ回路と順序回路の違いとして正しいものはどれか。
A.組合せ回路は記憶を持ち、順序回路は記憶を持たない
B.順序回路は記憶を持ちクロックで状態を更新するが、組合せ回路は記憶を持たない
C.両者に違いはなく、呼び方が異なるだけである
D.組合せ回路だけがクロックを必要とする
Q3.順序回路が利用される代表的な用途はどれか。
A.2つの数を1回足すだけの加算
B.入力をそのまま反転して出力するだけの処理
C.データを覚えておくレジスタや、回数を数えるカウンタ
D.入力の組合せから対応する1本の出力線を選ぶデコード

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