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ROM(読み出し専用の不揮発性メモリ)

電源を切っても内容が消えない、読み出し専用の不揮発性メモリ

DIAGRAM
保持される
ROM の種類

① 不揮発性:電源を切っても内容が消えない

電源 ON1011データが保持されているread OK / write 不可電源OFF電源 OFF1011内容はそのまま残るdata kept電源を切っても記憶が消えない性質を「不揮発性(non-volatile)」と呼びます。

② ROM の種類(書き換えのしやすさ順)

ROM不揮発性・読み出し主体マスクROM製造時に内容を焼き込み書き換え不可。大量生産向き書換: 0回PROM一度だけ書き込み可能使用者が1回だけ書ける書換: 1回EPROM紫外線で消去・再書込紫外線を当てると消える書換: 複数回EEPROM電気的に消去・再書込バイト単位で書き換え可書換: 多数回書き換えしにくい書き換えしやすい →
解説

📌
ROMとは

ROM=読むだけの説明書readROMwrite✕

ROM(ロム、Read Only Memory = 読み出し専用メモリ)とは、あらかじめ書き込まれた内容を読み出すことを主目的とする、不揮発性のメモリのことです。RAM が自由に読み書きできるのに対し、ROM は基本的に「読むだけ」で、内容は簡単には書き換えられません。

身近な例で考えると、印刷済みの取扱説明書に似ています。中身を読むことはいつでもできますが、ページに書いてある内容を勝手に書き換えることはできません。電源を入れた瞬間に必要な「決まった情報」を読み出す用途に向いています。

ROM には次のような特徴があります。
不揮発性:電源を切っても内容が消えない
読み出し専用が基本:頻繁な書き換えには向かない
起動用プログラムの保管に最適:電源投入直後に読み出される BIOS やファームウェアを入れておく

📌
不揮発性の意味

電源ON1011OFF電源OFF1011電気を切っても記憶が残る

不揮発性(ふきはつせい、non-volatile)とは、電源を切っても記憶していた内容が消えずに残る性質のことです。RAM(揮発性)が電源を切ると中身を失うのに対し、ROM はそのまま保持し続けます。

身近な例で考えると、石碑に刻んだ文字のようなものです。砂浜の文字(揮発性)は波で消えますが、石に刻んだ文字(不揮発性)は時間が経っても残ります。だからこそ ROM は、消えては困る「決まった情報」を保管するのに使われます。

揮発性・不揮発性で整理すると次のとおりです。
揮発性:RAM(SRAM・DRAM)── 作業用、速い、消える
不揮発性:ROM、フラッシュメモリ、SSD ── 保存用、消えない
電源投入時にまず動かす起動プログラムを不揮発性の ROM に入れておくことで、コンピュータは電源を入れた瞬間から正しく動き出せます。

📌
種類(マスクROM・PROM等)

ROM は「書き込めるか・どうやって消すか」によって種類が分かれます。書き換えのしにくいものから順に、代表的な 4 種類を整理します。

種類書き込み消去方法
マスクROM製造時のみ(焼き込み)書き換え不可
PROM使用者が一度だけ消去不可(1回限り)
EPROM何度でも紫外線を当てて消去
EEPROM何度でも電気的に消去(部分単位)

それぞれの特徴を見ていきましょう。
マスクROM:製造時に内容を焼き込んで完成させる ROM。一切書き換えられないが、同じ内容を大量生産するなら安く済む
PROM(Programmable ROM):購入後に使用者が一度だけ書き込める ROM。書き込んだら二度と変えられない
EPROM(Erasable PROM):紫外線を当てると内容を消せて、また書き込める ROM
EEPROM(Electrically Erasable PROM):電気的に消去・再書き込みができる ROM。装置に付けたまま書き換えられて便利

身近な例で考えると、マスクROM は印刷済みの本PROM は一度だけ書けるボールペンのメモEPROM・EEPROM は消して書き直せるホワイトボードのようなイメージです。なお、この EEPROM をさらに発展させ、まとめて高速に書き換えられるようにしたのが、次に紹介するフラッシュメモリです。

📌
ROMとRAMの違い

ROM読み出し専用不揮発性電源OFF→残るRAM読み書き可揮発性電源OFF→消えるvs保管用(消えない) 作業用(速い)

ROM と RAM はどちらもメモリですが、「電源を切ったとき消えるかどうか」が最大の違いです。ROM は電源を切っても内容が残る(不揮発性)RAM は電源を切ると内容が消える(揮発性)

なぜ ROM は消えないのでしょうか。それはデータを電荷(電気)ではなく、物理的な構造(接続・非接続)や化学的な変化で記録するからです。電気が流れなくなっても、物理構造は変わらないので記憶が保たれます。

この違いを踏まえた役割分担は次のとおりです。
ROM:消えては困る「決まった情報」(起動プログラム・設定値)を保管する
RAM:電源を入れている間だけ使う「作業データ」を高速に読み書きする
コンピュータはまず ROM から起動プログラムを読み、それを RAM に展開してから処理を始めます。

📌
ROMの発展形とフラッシュメモリ

EEPROM電気で消去可フラッシュまとめて高速書換SSD・USB大容量化発展応用すべて不揮発性(電源を切っても消えない)

ROM の種類で最後に紹介した EEPROM(電気的に消去・再書き込みできる ROM)をさらに改良したのがフラッシュメモリです。フラッシュメモリとは、データを大きなまとまり(ブロック)単位でまとめて消去・書き込みできるようにし、速度と容量を大幅に高めた不揮発性メモリのことです。

なぜ EEPROM からフラッシュメモリへ発展したのか。EEPROM は 1 バイト(=8 ビット)ずつ消去・書き込みするため柔軟ですが遅く、大量のデータを扱うには限界がありました。フラッシュメモリはブロックまとめて消去することで大容量・高速・安価を同時に実現しました。

フラッシュメモリは今日のコンピュータに欠かせない部品です。
SSD(ソリッドステートドライブ):ノートPCの記憶装置として HDD に代わって普及
USBメモリ・SDカード:持ち運べる記録メディア
スマートフォンの内部ストレージ:写真・アプリを保管
いずれも「電源を切っても消えない(不揮発性)」というROMの系譜を受け継いでいます。

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