FE EXAM

PCI Express(レーン構造とシリアル伝送)

シリアル伝送とレーン構造で高速化した拡張バスの規格

DIAGRAM
レーン送信ペア受信ペア

① レーン構成(x1 / x4 / x8 / x16)

x11 レーン1 本ぶんの速度x44 レーン4 本ぶんの速度x88 レーン8 本ぶんの速度x1616 レーン16 本ぶんの速度レーンを束ねるほど転送速度が増える(x16 は x1 の16倍)

② 1レーンの中身(シリアル伝送・差動信号ペア)

CPU / チップセット拡張カード(GPU等)送信ペア(2本で1組 = 差動信号)受信ペア(2本で1組 = 差動信号)1レーン = 送信ペア + 受信ペア(送受信を同時に行える=全二重)

③ 世代別の転送速度(1レーンあたり / x16構成)

世代登場年1レーンあたりx16構成
PCIe 1.02003250 MB/s4 GB/s
PCIe 2.02007500 MB/s8 GB/s
PCIe 3.02010約1 GB/s約16 GB/s
PCIe 4.02017約2 GB/s約32 GB/s
PCIe 5.02019約4 GB/s約64 GB/s

※ 速度は片方向の代表値。世代が上がるごとに1レーンあたりの速度がおおむね2倍になります。

解説

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PCI Expressとは

マザーボードの拡張スロット規格x16 スロットx1マザーボードGPU・SSD・LANカードなどを挿す

PCI Express(PCIe、ピーシーアイ エクスプレス)とは、パソコンの拡張カードを接続するための高速なバス規格です。バスとは装置どうしをつなぐ共通の通り道のこと。マザーボード(基板)上のスロットにGPU(グラフィックボード)やSSD、LANカードなどを挿して使います。

以前は PCI という規格が使われていましたが、これは複数の線で同時に送るパラレル伝送でした。パラレルは線ごとの到達タイミングのズレ(スキュー)で高速化が頭打ちになります。そこでPCIeは少ない線で超高速に送るシリアル伝送に切り替えて、この問題を解決しました。

身近な例で考えると、PCIスロットが「多くの細い道を並べた旧道」だとすると、PCIeは「車線を必要なだけ増やせる高速道路」のようなものです。上の図解では、スロットの種類・1レーンの中身・世代別の速度を順番に示しています。

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レーン構造

PCI Express の最大の特徴がレーンという考え方です。レーンとはデータを送受信する1つの独立した通り道のことで、これを必要なだけ束ねて速度を上げられます。

1レーンの中身は、上の図解②のように2組の差動信号ペアでできています。差動信号とは、2本の線の電圧の「差」で0/1を表す方式で、ノイズに強く高速化しやすいのが特長です。
送信ペア:データを送る向きの2本1組
受信ペア:データを受け取る向きの2本1組
・送信と受信が別々の線なので、送受信を同時に行える(全二重)

このレーンを束ねた数を x1 / x4 / x8 / x16 のように表します。x16 はレーンが16本で、x1 の16倍の速度になります。高速が必要なGPUにはx16、SSDにはx4、といったように用途に応じて使い分けます。高速道路で言えば、交通量に応じて車線数を選べるイメージです。

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世代別の性能

PCI Express は世代を重ねるごとに高速化してきました。世代は PCIe 1.0 → 2.0 → 3.0 → 4.0 → 5.0 と数字が上がり、おおむね1世代上がるごとに1レーンあたりの速度が約2倍になります。

上の図解③の表のように、1レーンあたりの片方向速度は次のように伸びてきました。
PCIe 1.0:1レーン約250MB/s(x16で約4GB/s)
PCIe 3.0:1レーン約1GB/s(x16で約16GB/s)
PCIe 5.0:1レーン約4GB/s(x16で約64GB/s)

実際の速度は「世代(1レーンの速度)× レーン数」で決まります。たとえば同じx16でも、世代が新しいほど速くなります。新しい規格は古い規格と差し込み互換があり、新しいスロットに古いカードを挿しても動作する(その場合は遅いほうに合わせる)ようになっているのも実用上の大きな利点です。

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