対等な端末同士が直接通信して資源を共有する構成。
ピアツーピア(P2P)とは、すべての端末が対等な立場で、直接つながって資源を共有する構成のことです。「ピア(peer)」は英語で「対等な仲間」という意味です。
クライアントサーバのような「提供する側」と「要求する側」の区別がありません。各ノード(端末)が、ファイルやデータを提供する側にもなれば、それを受け取る側にもなります。資源=ファイルや処理能力などの共有できるもの、と考えてください。
身近な例で考えると、友達同士の物の貸し借りに似ています。お店(サーバ)を通さず、持っている人が直接渡し、欲しい人が直接受け取ります。誰もが「貸す人」にも「借りる人」にもなれる、という関係がP2Pの本質です。
両者の最大の違いは「中央サーバがあるかどうか」です。表で整理します。
| 観点 | クライアントサーバ | P2P |
|---|---|---|
| 中央サーバ | あり | なし |
| 各ノードの役割 | 要求側と提供側に分かれる | 全ノードが対等(両方を兼ねる) |
| 単一障害点 | サーバが該当する | 存在しない |
| 拡張性 | サーバの能力に依存 | ノードを増やすほど強くなりやすい |
P2Pには中央サーバがないため単一障害点(そこが壊れると全体が止まる1点)が存在しないのが大きな特長です。一方で全体を管理する司令塔がいないので、データの管理やセキュリティ対策は難しくなります。
P2Pの特徴を整理すると次の通りです。
・故障に強い:1台のノードが落ちても他のノードで通信を続けられる
・拡張しやすい:ノードが増えるほど提供される資源も増える
・管理が難しい:全体を統制する司令塔がいないため、データの正しさやセキュリティの確保が課題
代表的な用途には次のものがあります。
・ファイル共有:BitTorrent(ビットトレント)など、利用者同士が直接ファイルをやり取りする仕組み
・ブロックチェーン:各ノードが同じ台帳(取引記録)を持ち合い、中央管理者なしで運用される
いずれも「中央の管理者を置かずに、多数の参加者で支え合う」という発想で成り立っています。これがP2Pならではの強みであり、同時に難しさでもあります。
Q1.ピアツーピア(P2P)の特徴として最も適切なものはどれか。
Q2.クライアントサーバ方式とP2P方式の違いとして適切なものはどれか。
Q3.P2Pが用いられる例として適切なものはどれか。