FE EXAM

液晶ディスプレイ(LCD)

バックライトの光を液晶で制御して映像を表示するディスプレイ

DIAGRAM
バックライト
液晶分子
偏光板

① 層構造(光は左から右へ進む)

バックライト白色の光源偏光板(後)縦の波だけ通す光の振動を一方向に揃える液晶分子電圧OFF電圧ON電圧で向きが変わり光を通す/遮るカラーフィルタR G B の3色R/G/Bの色をつける偏光板(前)映像として出る通過した光だけが出る液晶自体は光らない。後ろのバックライトの光を「シャッター」のように通す/遮る
解説

📌
液晶ディスプレイとは

バックライト + 液晶のシャッター光源液晶映像

液晶ディスプレイ(LCD=Liquid Crystal Display)とは、後ろから当てた光(バックライト)を、液晶という物質でシャッターのように通したり遮ったりして映像を表示する装置のことです。テレビ・パソコン・スマホの画面の多くがこの方式です。

ここで一番大事なのは、液晶そのものは光らないということです。光るのは後ろのバックライトであり、液晶は光を通す量を調整する弁(バルブ)の役割に徹しています。窓のブラインドを開け閉めして部屋に入る光の量を変えるイメージに近いです。

上の図解①で、光がバックライトから出て、いくつもの層を通り抜けて映像になるまでの流れを示しています。各画素ごとに光の通し具合と色を変えることで、画面いっぱいの絵を作り出しています。

💡
発光原理

液晶ディスプレイで光が映像になるまでの流れは、図解①の層構造のとおりです。順番に見ていきましょう。
バックライト:画面の一番後ろにある白色の光源。常に光っている
偏光板(後):光の振動の向きを一方向にそろえる「すだれ」のような板
液晶分子:電圧のかけ方で向きが変わり、光を通すか遮るかを決める
カラーフィルタ:赤(R)・緑(G)・青(B)の色を光につける
偏光板(前):液晶を通った光だけを外に出す

カギになるのが液晶分子です。液晶は液体と固体の中間の性質を持つ物質で、電圧をかけると分子の向きがそろい、電圧を切るとねじれた状態に戻ります。この向きの変化によって、後ろの偏光板を通った光が前の偏光板を通り抜けられるかどうかが変わります。つまり電気で光のシャッターを開け閉めしているわけです。

色はカラーフィルタがつけます。1つの画素はの3つの小さな点(サブピクセル)に分かれていて、それぞれの明るさを液晶で調整すると、混ぜ合わさってあらゆる色が作れます。絵の具を混ぜて色を作るのと同じ発想です。

⚖️
有機ELとの比較

液晶ディスプレイとよく比較されるのが有機EL(OLED)ディスプレイです。最大の違いは「光源」にあります。液晶が後ろのバックライトの光を借りて表示するのに対し、有機ELは画素そのものが自ら光る(自発光)ため、バックライトが要りません。

項目液晶(LCD)有機EL(OLED)
光源バックライトが必要画素が自発光(不要)
黒の表現光が漏れて完全な黒は苦手画素を消せば真っ黒
コントラスト中程度非常に高い
薄さ・軽さバックライト分だけ厚い薄く軽くできる
寿命・コスト長寿命・安価焼き付きあり・やや高価

液晶はバックライトが常に光っているため、黒を表示したいときも光が少し漏れてしまい、完全な黒(真っ暗)が苦手です。一方の有機ELは黒い画素を完全に消灯できるので、明暗の差(コントラスト)が際立ちます。

とはいえ液晶にも、長寿命で焼き付きが起きにくく、製造コストが安いという強みがあります。明るい場所での視認性や価格を重視する用途では今も主流であり、用途に応じて使い分けられています。

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