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データウェアハウス(DWH)

分析のために各種データを統合し時系列で蓄積したデータベース。

DIAGRAM
業務システム
ETL
DWH
BI / 分析
① 各業務システム販売システム形式・項目がバラバラ在庫システム形式・項目がバラバラ会計システム形式・項目がバラバラ② ETLExtract抽出Transform変換・統一Load格納③ データウェアハウス統合済みデータを時系列で蓄積2023年販売・在庫・会計2024年販売・在庫・会計2025年販売・在庫・会計2026年販売・在庫・会計④ BI・分析傾向分析・集計バラバラな業務データを「統合」して「時系列で蓄積」 → 経営判断のための分析に使う業務処理用のDBが「いまの状態」を扱うのに対し、DWHは「過去からの蓄積」を扱う
解説

📌
DWHとは

DWH統合 + 時系列蓄積

データウェアハウス(DWH=Data Warehouse、データの倉庫の意味)とは、分析のために各種データを統合し、時系列で蓄積したデータベースのことです。経営判断や戦略立案に役立てる目的で作られます。

身近な例で考えると、家計簿を何年分もまとめて保管する書庫のようなものです。日々の買い物(業務処理)は今月の出費を扱いますが、DWH は「過去5年でどの月に支出が増えたか」を見渡せるよう、データを捨てずに積み重ねていきます。

上の図解のように、販売・在庫・会計といったバラバラな業務システムのデータを1か所に集めて統一し、年ごとに積み上げます。集めたデータは BI(=ビジネスインテリジェンス。分析・可視化ツールのこと)で集計・グラフ化して活用します。

📌
用途と特徴

ETL抽出変換格納DWH

DWH へのデータの取り込みには、ETLと呼ばれる処理を使います。バラバラの形式を整えて統一する役割です。
Extract(抽出):各業務システムから必要なデータを取り出す
Transform(変換):日付の書式やコードを統一し、集計しやすい形に整える
Load(格納):整えたデータを DWH に書き込む

DWH には次のような特徴があります。
統合性:複数システムのデータを統一ルールで一元化する
時系列性:過去のデータを上書きせず、時間軸に沿って蓄積し続ける
分析志向:1件ずつの更新ではなく、大量データの集計・参照に最適化されている

用途としては、売上の傾向分析・需要予測・顧客の購買パターン分析などがあります。「今この瞬間の在庫数」を扱う業務システムとは目的が異なり、DWH は「過去からの流れを俯瞰する」ための土台になります。

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データレイクとの違い

DWH とよく対比されるのがデータレイク(data lake、データの湖)です。どちらもデータをためる場所ですが、ためる前に「整えるかどうか」が大きく違います。

項目データウェアハウスデータレイク
ためるデータ整形・統合済みの構造化データ生データ(構造化・非構造化を問わない)
整える時点格納する前に整える(ETL)使うときに整える
主な利用者経営層・分析担当データサイエンティスト等
例え分類済みの倉庫何でも流れ込む湖

DWH は「使いやすく整えてから倉庫にしまう」方式です。あらかじめ統一されているので、すぐ集計・分析できます。一方データレイクは「とりあえず何でも生のまま湖にためておく」方式で、後から目的に応じて加工します。

整理棚に例えると、DWH はラベルを貼って分類済みの引き出し、データレイクは未整理の物をひとまず入れておく大きな箱です。近年は両方を組み合わせ、レイクにためた生データから DWH を作る構成も使われます。

📌
OLTPとOLAPの違い

OLTP(業務処理)1件ずつ高速に更新例: 注文・決済「いまの状態」を扱う業務システムのDBOLAP(分析処理)大量データを集計例: 年別売上推移「過去の蓄積」を扱うDWH(データウェアハウス)vs

データベースの使い方は大きく2種類に分かれます。OLTP(オルティーピー、Online Transaction Processing=オンライントランザクション処理)と、OLAP(オラップ、Online Analytical Processing=オンライン分析処理)です。

OLTP は「注文を受け付ける」「在庫を1つ減らす」のように、1件ずつの処理を素早くこなすことに特化しています。常に「いまの最新状態」を保つことが目的で、銀行の取引や ECサイトの購入処理がこれにあたります。

一方 OLAP は「過去3年の月別売上を比べる」のように、膨大なデータをまとめて集計・分析することに特化しています。DWH はこの OLAP を支えるためのデータ基盤です。

比較項目OLTP(業務処理)OLAP(分析処理)
操作の単位1件ずつの追加・更新大量データの集計・参照
速さの求め方1件あたりの応答を速くまとめての集計を速く
扱うデータ最新の状態のみ過去〜現在の全履歴
使う場面注文・決済・在庫管理売上分析・需要予測
主なDB業務システムのRDBデータウェアハウス

📌
なぜDWHが必要か

販売DB在庫DB形式・単位がバラバラETLDWH統合 + 蓄積分析に最適化BI分析・報告

なぜ DWH が必要かを一言で言うと、「業務システムは分析向けに設計されていないから」です。

業務システムのデータベース(OLTP)には、次の特徴があります。
バラバラな形式:販売システム・在庫システム・会計システムはそれぞれ独立して作られており、項目の名前や単位が統一されていないことが多い
最新値だけを保持:在庫数などは「いま何個あるか」を常に上書きするため、「去年の同じ時期は何個だったか」が分からない
重い分析クエリを実行できない:何百万件もの履歴を集計するような処理を業務DBで走らせると、通常の注文処理が遅くなってしまう

DWH はこれらをまとめて解決します。ETL でバラバラなデータを統一形式に変換して取り込み、時系列に積み上げることで「過去を振り返り、傾向をつかみ、未来を予測する」ための土台を提供します。経営の意思決定を支える「データの図書館」とも言えます。

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練習問題

Q1.データウェアハウス(DWH)の主な目的として最も適切なものはどれか。

Q2.複数の業務システムからデータを抽出・変換・格納して DWH に取り込む一連の処理を何というか。

Q3.データウェアハウスの特徴として正しいものはどれか。

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