現在作業の基準となっている、自分が今いるディレクトリ。
カレントディレクトリとは、今、自分が作業の基準にしている場所(現在地)のことです。ディレクトリ(=フォルダのこと)はいくつもありますが、そのうち「今いる」と決まっている場所が1つだけあり、それがカレントディレクトリです。
身近な例で考えると、地図アプリの「現在地ピン」に似ています。建物の中を歩き回ると現在地ピンが移動するように、フォルダの中を移動すると現在地が変わります。今いる場所はcd(change directory)コマンドで動かし、pwd(print working directory)コマンドで「今どこ?」を確認できます。
上のツールで▶ボタンを押すと、cd コマンドで現在地が home → taro → docs と移り変わり、pwd の表示が更新されていく流れを確認できます。
ディレクトリには、特別な意味を持つ2つの記号があります。これらは現在地がどこに移っても、その時点の現在地を基準に意味が決まります。
・「.」(ドット1つ):今いるカレントディレクトリそのものを指します。たとえば現在地が docs なら「.」は docs を指します
・「..」(ドット2つ):1つ上の親ディレクトリを指します。docs にいるなら「..」はその親 taro を指します
エレベーターのボタンにたとえると、「.」は今いる階を示すランプ、「..」は1つ上の階に行くボタンのようなものです。上のツールで「.」が常に現在地を指す様子を確認できます。
カレントディレクトリがあると、目的のファイルまでの道のりを「現在地からの道のり」で短く書けます。これを相対パス(=現在地を起点にした経路の書き方)といいます。相対パスはすべて現在地が起点になります。
# 現在地が /home/taro のとき
./docs/memo.txt → 現在地直下の docs の memo.txt
../ → 1つ上の /home へ
「./file」は現在地の中にある file、「../dir」は1つ上にある dirを表します。郵便でいえば、住所をフルで書く代わりに「ここから2軒となり」と書くようなものです。だからこそ起点である現在地を pwd で確認しておくことが大切です。上のツールの現在地を見ながら、起点がどこかを意識してみてください。