ルートディレクトリを起点として目的のファイルまでの完全な経路を示す指定方法。
絶対パスとは、ファイルシステム(=ファイルを管理する仕組み)の最上位にあるルートディレクトリを起点に、目的のファイルまでの完全な道のりを書き表したものです。ディレクトリ=フォルダのことだと考えてください。
身近な例で考えると、住所を「東京都〜区〜町〜番地」と都道府県から省略せずに書くのに似ています。どこから読んでも同じ1軒の家にたどり着けるように、絶対パスもどこから実行しても必ず同じファイルを指します。
上のツールで▶ボタンを押すと、ルート(/)から階層を1つずつ下りながら /usr/local/bin/app という絶対パスが組み立てられていく様子を確認できます。
絶対パスの書き方には、シンプルですが大切な決まりがあります。
・必ずルート(/)から始める:先頭は区切り文字「/」一文字。これがルートディレクトリを表します
・区切り文字「/」でつなぐ:ディレクトリ名とディレクトリ名の境目を「/」で区切ります
・上から順に並べる:ルートに近い階層から目的地へ向かう順番で書きます
/ ← ルート
/usr ← 1階層下りる
/usr/local ← さらに下りる
/usr/local/bin/app ← 完成
ポイントは、どこで実行しても同じ場所を指すことです。今いるディレクトリがどこであっても、ルートから書き始めているので解釈は1通りに定まります。長くなりがちですが、迷いようがない確実な指定方法です。
ファイルの場所を指定する方法には、絶対パスと相対パスの2種類があります。違いは「どこを起点にするか」です。絶対パスはルート起点で常に同じ場所を指し、相対パスはカレントディレクトリ(=今いるディレクトリ)を起点にします。
| 項目 | 絶対パス | 相対パス |
|---|---|---|
| 起点 | ルート(/) | カレントディレクトリ |
| 例 | /usr/local/bin/app | ../bin/app |
| 長さ | 長くなりがち | 短く書ける |
| 現在地への依存 | 依存しない(確実) | 依存する |
絶対パスは長いけれど確実、相対パスは短いけれど現在地に依存する、という関係です。システム全体で確実に場所を指したいときは絶対パス、近い場所を手早く指したいときは相対パス、と使い分けます。